他社製品も修理対象に、土屋鞄が新たな一歩を踏み出す
株式会社土屋鞄製造所は、2024年11月15日より、自社製品に加えて他社ブランド製品の修理サービスを開始する。この新サービスは初期段階では一部メニューに限定されるが、今後の拡充が予定されている。
土屋鞄は、1965年にランドセル工房として創業し、現在では高品質な革製品ブランドとして広く知られている。同社は「時間を超えて愛されるもの」を理念に掲げ、製品を永く使い続けられるよう、専門職人による修理体制を長年にわたり整備してきた。
これまで同社の修理サービスは、自社製品のみを対象としていた。しかし、「他社ブランド製品も修理してほしい」という顧客からの声が多かったことや、同社が長年培った修理技術をより広く提供したいという思いから、新たな取り組みが実現した。
今回の修理サービスでは、補色、穴を塞ぐ修理(接着)、糸ほつれの再縫製(かがり糸含む)、ファスナー交換、革断面の塗料再塗布、引き手・交換取り付けといったメニューが提供される。修理対象は牛革素材の製品に限定されるが、、他社製品も修理可能な点は新たな選択肢となる。
この他社ブランド製品の修理サービスは、同社のサステナブルな取り組みの一環でもある。土屋鞄は2021年にサステナブルプロジェクト「CRAFTCRAFTS(クラフトクラフツ)」を開始した。このプロジェクトでは、革製品のケアサポート、リペア、リメイク、リユースを柱とし、製品を世代を超えて使い続ける文化を育むことを目指している。
また、大人向け革製品ブランドでは、製品購入後も「永久サポート」として修理・補色、パーソナライズ、リユースのサービスを提供している。同社のレザーソムリエや熟練職人が製品のケアを手掛け、ユーザーに長く愛用してもらえるようサポートしている。