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廃プラスチックを資源へ、「スマート回収ボックス」が拓く循環型リサイクルシステム

「燃やさず、埋め立てず、プラスチックを社会に貯蔵する」をミッションに掲げる株式会社REMARE(リマーレ)は、企業の廃棄プラスチックを効率的に回収・再利用する「スマート回収ボックス」を開発した。このボックスは100%再生プラスチックで製造され、従来リサイクルが困難とされていた複合プラスチックやアルミ蒸着包材、ラベル付きボトルの回収にも対応。企業と消費者が一体となってリサイクルを推進できる仕組みを提供し、資源の有効活用を促進することを目指している。

日本では年間800万トン以上のプラスチック廃棄物が発生しており、その削減とリサイクル推進には、効率的な再利用の仕組みが不可欠だ。消費者のリサイクル意識向上も求められる中、環境省は来年度に3200億円超の「デコ活」予算を設定し、持続可能なリサイクルシステムの構築を支援している。「デコ活」は、環境に配慮した新たなライフスタイルを促進する国民運動であり、リサイクルを含むさまざまな環境対策を推進する施策の一環である。

企業にとっても、廃棄プラスチックの削減とリサイクル推進は喫緊の課題であり、効果的な回収・再利用の仕組みの構築が求められている。そこで、プラスチックリサイクルを専門とするREMAREは、企業由来の廃棄プラスチックを効率的に回収・再利用するための「スマート回収ボックス」を開発した。

このボックスは、マテリアルリサイクル技術を活用し、100%再生プラスチックから製造。ボックスのサイズや投入口の形状を自由に設計できる柔軟性を持つ。また、複合プラスチックやアルミ蒸着包材、ラベル付きボトルなど、従来リサイクルが困難とされていた素材の回収・再利用にも対応。不適切な素材の混入を防ぐため、金属探知機を備えている。

さらに、電子ディスプレイ(液晶ディスプレイやLEDパネルなど)を搭載し、環境意識を高めるメッセージや広告を表示するデジタルサイネージ機能も備える。これにより、消費者のリサイクル意識を向上させることが期待される。

「スマート回収ボックス」は、リサイクル推進を目指す企業の依頼に基づき製作され、公共施設などに設置される。回収されたプラスチックは、REMAREの技術を活用し、新たな回収ボックスや企業の希望するプロダクトへとアップサイクルされる。

この取り組みは、企業の廃棄プラスチックを再利用し、消費者のリサイクル活動を促進する革新的なプロジェクトだ。今後、REMAREは実際の回収率やPR効果の具体的なデータを収集・分析し、本プロジェクトの効果を検証していく予定であり、持続可能な社会の実現に向け、さらなる企業や公共施設との連携を強化していく。

REMARE


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