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日本評論社が書籍「リペア 『使い捨て社会』から『修理・修復社会』へ」を発売

社会科学分野から自然科学分野まで幅広く扱う出版社である日本評論社が、新たに書籍「リペア 『使い捨て社会』から『修理・修復社会』へ」を発売した。

同書はカラマズー大学教授の計算神経科学者ペーテル・エールディ氏と、ハンガリーのロラーンド・エトヴェシュ研究ネットワークでリサーチフェローを務めるジュジャ・スベテルスキー氏の共著を、東京大学の准教授である高見典和氏が翻訳したものだ。

文中では「『使い捨て社会』から『リペア社会』への移行」という新しい概念やその方法、なぜそれが望ましいのかを、物理学、生物学、社会心理学、経済学、政治学、歴史学などさまざまな分野の知見に基づき、わかりやすく解説している。

また、著者は「第一に修復、第二に買い替え、第三に新しい物を作る」という順番で物事を考えることの必要性や、修理は物の寿命を延ばし環境負荷を減らすのみならず、人々の創造性を育み、修復された物は元よりも特別な価値をもち、他人やメーカーの思惑に左右されなくなるのだと説いている。

リペア|日本評論社

Amazon.co.jp: リペア 「使い捨て社会」から「修理・修復社会」へ : ペーテル・エールディ、ジュジャ・スベテルスキー, 高見 典和: 本

書籍詳細

書名 : リペア 「使い捨て社会」から「修理・修復社会」へ
定価:税込 2,970円(本体価格 2,700円)
発刊年月 : 2023.08
ISBN : 978-4-535-54058-3
判型 : 四六判
ページ数 : 328ページ
Cコード : C3030

目次

第1章 イントロダクション――使い捨てと修復の対立

第1節 子どもの頃の修復体験
第2節 「使い捨て社会」の盛衰
第3節 資源としての社会的関係
第4節 教訓と展望

第2章 実際には存在しなかった黄金時代

第1節 幻想の黄金時代――過去への憧れ
第2節 歴史上の事例――何度も振り返られる黄金時代
第3節 誰にとっての黄金時代か――オランダの論争
第4節 黄金時代から気候危機へ
第5節 乳児の黄金時代
第6節 過去からのメッセージ
第7節 教訓と展望

第3章 なぜ物事は悪くなるのか

第1節 不可逆性の紆余曲折
第2節 摩耗
第3節 極端な出来事と予測可能性
第4節 人間関係崩壊のパターン
第5節 教訓と展望

第4章 「正常」に戻る経路

第1節 安定性、恒常性、レジリエンス
第2節 正常への回帰――いくつかの事例
第3節 リペア権と修理を求める闘い
第4節 教訓と展望

第5章 ニューノーマルへの経路

第1節 修復を試みるべきとき、あきらめるべきとき
第2節 ニューノーマルへの移行――いくつかの事例
第3節 教訓と展望

第6章 世界を修復する!

第1節 古代から現代までを見通す
第2節 過去から現在の行動理論へ
第3節 改革の小史
第4節 リペア社会に向けて
第5節 教訓と展望

第7章 エピローグ――リペア社会に向けて


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