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「最もサステナブルなスマートフォン」Fairphone 5が発売。本体はモジュールごとに交換が可能で、8年間のサポート期間

オランダを拠点に持続可能性に配慮したスマートフォンなどを販売するメーカーFairphoneが、新モデル「Fairphone 5」を発売した。現在699ユーロで公式サイトよりプレオーダーを受け付けている。

Android OSを搭載したスマートフォンであるFairphoneだが、その大きな特徴は、サポート期間が長いことと、自分で修理がしやすいことだ。

Fairphone 5の場合、メーカー保証は5年間、ソフトウェアサポートは8年間という期間が設けられており、一般的なスマートフォンと比べるとかなり長い。また、本体の内部はバッテリーやカメラ、スピーカーなど、10のモジュールに分かれており、どこかが故障した場合は、そのパーツだけを自身で交換することで容易にリペアできるようになっている。

近年では欧州で、スマートフォンのバッテリーを消費者が容易に交換できるようにすることをメーカーに義務付ける法案が可決されており、Fairphoneはその先がけと言えるだろう。

ユーザーが修理可能なデバイスの課題としては、他の最新機種のような防水性・防塵性が実現できないことが挙げられるが、Fairphone 5の性能はIP55で、前モデルのIP54よりは改善している。

スペックに目を向けると、同製品はFairphoneとしては初めての有機ELディスプレイを搭載。サイズは6.46インチで、リフレッシュレートは90Hz、解像度は1224 x 2770だ。背面には、メインとウルトラワイドの2つの50メガピクセルのカメラがあり、セルフィー用の前面カメラの解像度も50メガピクセルとなっている。

先に挙げた2つに加えて、Fairphoneの思想を強く反映した大きな特徴がある。それは製造や、原材料の調達における持続可能性や、倫理性に配慮していることだ。Fairphone 5の原材料の70%はリサイクルされた素材が使われており、また、製造に関わる労働者たちにはLiving wage bonus(本人とその家族が適切な生活水準で暮らせる賃金のボーナス)が支払われている。

Fairphoneはスペックの面で最先端とは言えないが、スマートフォンの変化が以前ほど激しくない中で、無駄に廃棄することなく長く使いたい人々には良い選択肢になるだろう。なお、同製品の日本での販売については未定だ。

Fairphone 5 | Fairphone


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