生地廃棄ゼロを目指すオーダースーツ「ART and SUITS」、老舗が挑むSDGsプロジェクト
株式会社クレイスインターナショナルが展開するオーダースーツの名門「Sarto Kleis」が、環境問題とアートの力を融合させた新プロジェクト「ART and SUITS」を発表した。廃棄予定だった生地にアートプリントを施し、新たな価値を与えるこの取り組みは、2025年1月に発売予定。大阪市のテイクオフ支援事業に選出されるなど、注目を集めている。
同プロジェクトは、廃棄予定の生地にアートプリントを施して全く新しいデザインへと生まれ変わらせる試みで、日本初のアプローチとなる。
今回のコレクションでは、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」や「最後の晩餐」など、歴史的な名画をモチーフとして採用。ジャケットは78,000円(税別)、シャツは28,000円(税別)で展開予定だ。伝統的な仕立て技術とアートが融合したこのコレクションは、オーダーメイドスーツの新たな可能性を示している。
創業100年以上の歴史を持つ「Sarto Kleis」は、大阪を拠点に全国で愛されるオーダースーツブランド。生地選びから仕立て、リサイズ・リメイクまで一貫して対応し、他社製品の補正依頼も積極的に受け付けている。店内に職人を常駐させ、顧客の細かな要望に応える体制を築いてきた。
また同店は、紳士服のイメージが強いオーダースーツ業界に新しい風を吹き込むべく、女性向けのオーダースーツにも力を入れている。低価格で女性の様々なライフスタイルにライフスタイルに対応できる、レディースオーダースーツを強化し、男性に比べると敷居が高いと思われがちな女性のオーダースーツの仕立てに取り組んでいる。
同プロジェクトを皮切りに、「Sarto Kleis」は、アーティストや他ブランドとのコラボレーションを展開していく予定だ。さらに、クラウドファンディングを通じたフリーサイズデニムパンツの販売など、新たな挑戦も控えている。トラディショナルなオーダースーツのイメージにとらわれず、現代のライフスタイルに適応した製品づくりを進める姿勢は、多くの注目を集めている。