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役目を終えたアクリル板に新たな命を、アップサイクルブランド「SHITSURAE」

株式会社ツクリが運営するアップサイクルブランド「SHITSURAE/シツラエ」が、初のオリジナルショップを東京都蔵前にオープンした。築70年のレトロビル「ウグイスビル」の一室を活用したこの店舗は、持続可能性を重視した設計と独自のブランド哲学が詰まった空間だ。

同ブランドは、役目を終えた素材に新たな価値を与えるアップサイクルブランドだ。2020年、コロナ禍で大量に廃棄されることが懸念されたアクリル製パーテーションに新しい命を吹き込むことを目的に誕生した。設立以来、不要となったアクリルパーテーションの回収活動を積極的に行い、それらを元に一点ものの製品を制作してきた。

ブランドの創設者である井村文紀氏は、多摩美術大学で環境デザインを学んだ後、家族経営の町工場で10年以上修行を重ね、株式会社ツクリを設立した。アクリルという素材の透明感や加工のしやすさに魅了された経験を活かし、環境問題への意識とデザイン性を融合させたプロダクトを展開している。

同ブランドの製品は、素材本来の色味や質感を活かしたデザインが特徴である。着色は一切行わず、廃材が持つ自然な美しさや、偶然生まれる重なりを引き出すことにこだわっている。こうして作られる製品はすべてが一点ものだ。アクセサリーや一輪挿し、アート作品といった多彩なラインナップが揃い、それぞれが個性的な魅力を放つ。

たとえば蛍光色のアクリル端材を組み合わせた「ネオンシリーズ」、割れた鏡を再利用した「メタルアートシリーズ」、カラフルな端材を活用した「アートシリーズ」など、素材ごとの個性を最大限に活かしたプロダクトが人気を集めている。

新店舗は、アップサイクルの精神を店舗設計にも反映している。木製パレットを再利用した什器や跳び箱をリメイクした椅子など、細部まで持続可能性を意識した工夫が随所に施されている。さらに、築70年のウグイスビルを活用した空間は、古いものを生かすというブランド哲学を体現しており、廃材を最小限に抑えながら、趣あるレトロな雰囲気を演出している。

店舗情報

開店日:2024年12月21日(土)
営業時間:12:00–18:00
営業日:金・土・日(月–木は予約制)
住所:〒111-0051 東京都台東区蔵前4-14-11 ウグイスビル306号室
予約・問い合わせ:info@shitsurae.tokyo

SHITSURAE – Upsycled accesories WEBサイト

SHITSURAE(シツラエ)Instagram


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