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奈良の老舗靴下工場が主催、端材「ソックループ」で編むアップサイクルワークショップ

奈良県広陵町で100年近く靴下を作り続ける株式会社創喜が運営する「S.Labo」では、製造工程で出る端材や残糸を有効活用し、新しい製品や体験を提供するアップサイクルに取り組んでいる。

今回は、靴下のつま先を縫製する際に出る輪状の端材「ソックループ」を使って、かごを編むワークショップを開催。柔らかくてカラフルなソックループを指で編むので、手芸初心者でも気軽に楽しめるのが魅力だ。ものづくりの楽しさと資源循環への理解を深める良い機会となるだろう。

同社は、1927年に創業された奈良県広陵町の靴下工場だ。「扱える職人がごくわずか」とされる国産のヴィンテージ靴下編機を丁寧に修理しながら使用し、ふっくらとした編み目が特徴のローゲージソックスを製造している。「日本一ワクワクする靴下工場」をビジョンに掲げ、地域に根ざした持続可能なものづくりの姿勢を実践する。

同社が運営する「S.Labo(ソックラボ)」は、「であう」「まなぶ」「あそぶ」の3つのテーマを軸に、靴下づくりの魅力を発信する場として整備された。「であう」では、自社ブランドのSOUKI SOCKSやRe Loopなどを扱うショップスペースを設け、「まなぶ」では、残糸や端材を活用したワークショップを通じて、アップサイクルやサステナブルへの理解を促している。さらに「あそぶ」では、自転車を漕いで靴下を編む「チャリックス」の体験を用意。糸の色を選んで自分だけの一足を作ることができる。

今回のワークショップは「まなぶ」の一環として開催される。靴下のつま先を縫う際に出る輪状の端材「ソックループ」を活用し、指先だけで小さなかごを編む体験ができる。

通常は廃棄される素材だが、柔らかな質感と鮮やかな色合いを生かして新たな形へと生まれ変わるのがポイントだ。完成したかごは、小物入れやインテリアとして暮らしに取り入れやすく、参加者にはソックループのおみやげも用意される。アレンジを加えたり、別のアイテムに仕立てたりと、体験後も楽しみが続くイベント設計となっている。

受け継がれてきた靴下づくりの技と、時代に合わせた素材の活かし方を掛け合わせることで、S.Laboの取り組みは新たな地域文化を形づくっている。単なる再利用にとどまらず、職人の技と地域資源を次世代へとつなぐ循環型ものづくりとして注目されている。

■SOUKI FINGER KNITTING WORKSHOP 開催概要

開催日:2025年6月17日(火)、6月24日(火)
時間:各日 10:00~/14:00~(各回定員8名)
場所: S.Labo
参加費:2,200円(税込)
対象:小学4年生以上推奨
特典:ソックループのおみやげ付き

SOUKI – 株式会社創喜

くつ下たのしむ実験室 S.Labo|SOUKI


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