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アートの記憶を未来へ、中之島美術館の垂れ幕を「吊るし雛」にアップサイクル

大阪中之島美術館が主催するアップサイクルプロジェクトにおいて、展覧会で使用された巨大な垂れ幕が、お花モチーフの「吊るし雛」として新たな命を吹き込まれる。今回のワークショップは、衣服を通じて豊かな心を育む「服育R」を提唱する株式会社チクマと株式会社エヌケービーが企画・運営を担当し、参加者が手を動かしながらアップサイクルを体験できる。

アップサイクルされるのは、昨年開催された「決定版!女性画家たちの大阪」展の巨大垂れ幕だ。本来であれば役割を終えた後に廃棄されるはずの垂れ幕が、参加者の手によって雛祭りを彩る「吊るし雛」に生まれ変わる。思い出の詰まったアート作品が、日常に溶け込む新たな形で再生するのは、まさにサステナブルな社会への一歩といえる。

同ワークショップでは、事前に社会福祉法人いちょうの森にて、障がいをお持ちの方々が垂れ幕をカット。その後、参加者がハサミと速乾性のボンド(コニシ株式会社協賛)を用いて加工し、吊るし雛として完成させる。お気に入りのアートを日常に取り入れる楽しみはもちろんのこと、いろいろな立場からのパートナーシップのもと、環境への配慮や福祉を支える視点を盛り込んだアップサイクルのひとつのかたちとなっている。

大阪中之島美術館では、これまでにも展覧会で使用した垂れ幕を活用したワークショップを開催してきた。第1回では垂れ幕をハンギングオーナメントにアップサイクルし、第3回ではクリスマスフラワーツリーに再生。第7回では織柄ブックカバーに生まれ変わらせるなど、ユニークな作品が次々と生まれてきた。

役目を終えた素材に新たな命を吹き込み、人とアート、環境と福祉をつなぐために、大阪中之島美術館のアップサイクルプロジェクトは、これからも多様な視点を取り入れながら、持続可能な未来を目指して歩み続ける。

大阪中之島美術館アップサイクルプロジェクト 
第8回アップサイクルワークショップ開催概要

日時:2025年2月16日(日)10:30 – 11:30、14:00 – 15:00
会場:大阪中之島美術館 1階ワークショップルーム
募集人数:各回20名
対象:小学生5年生以上
参加費:500円(税込)
申し込み方法:大阪中之島美術館チケットサイトにて
主催:大阪中之島美術館
企画・運営:株式会社エヌケービー / 株式会社チクマ
協力:社会福祉法人いちょうの森
助成:一般財団法人地域創造
物品協賛:コニシ株式会社


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