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スペイン発、海のゴミがスニーカーとバッグに。ECOALFの「UPCYCLING THE OCEANS」プロジェクト

スペイン発のサステナブルファッションブランド「ECOALF(エコアルフ)」は、創業者ハビエル・ゴジェネーチェが自身の子どもの誕生をきっかけに立ち上げたブランドだ。「Because there is no planet B®(第2の地球はないのだから)」をスローガンに掲げ、すべてのアイテムを再生素材や環境負荷の少ない天然素材のみで製造・販売している。

同ブランドは2020年から日本国内でも展開されており、三陽商会が運営を担っている。

ファッション産業は、石油産業に次いで世界で2番目に環境負荷の大きい産業とされている。その中で「ECOALF」は、ペットボトル、タイヤ、漁網などの廃棄物を独自の技術で再資源化し、これまでに400種類以上の生地を開発。再生素材を活用した製品づくりを通じて、持続可能な社会の実現を目指してきた。

国連環境計画(UNEP)によれば、世界では年間800万トン以上のプラスチックごみが海に流出しており、生態系や漁業への影響が深刻化している。こうした海洋汚染の拡大が国際的な課題とされる中、「ECOALF」は2015年より「UPCYCLING THE OCEANS(UTO)」プロジェクトを開始した。

このプロジェクトでは、漁業の過程で引き上げられた海洋ゴミを回収し、選別・洗浄・加工の工程を経て再生繊維「OCEAN YARN(オーシャンヤーン)」として再生。衣料品や生活雑貨の原料として活用できる高品質な素材へと生まれ変わらせている。

プロジェクトの運営は、ECOALF財団が主導。スペイン国内を中心に、74の港と4,000人以上の漁師と連携し、海底に沈んだプラスチックごみを回収する仕組みを構築している。2015年から2024年までの間に、累計で約1,700トンの海洋ゴミが回収され、製品素材として活用されてきた。

こうして生まれたOCEAN YARNは、同ブランドのスニーカーやバッグといった製品群に使用されており、軽量性や通気性、耐久性といった機能性を備えながら、日常に取り入れやすいクリーンなデザインを実現している。

「ECOALF」では、同素材を活用した製品展開を継続的に行っており、地球環境を考える国際的な記念日「アースデイ(4月22日)」に合わせて、新作スニーカー3型とバッグ5型を発表した。

いずれの製品も、廃棄物由来の素材とは思えない洗練された佇まいと、軽量性・通気性・耐久性といった機能性を兼ね備えている。海洋ゴミから生まれたとは思えないほどクリーンでスタイリッシュな仕上がりが特長だ。

「CONDE ニット スニーカー」は、OCEAN YARNをニット編みに仕立てたスニーカー。高い通気性により快適な履き心地を実現し、履き口にはフィット感の高いリブを採用。スムーズな着脱が可能で、日常使いにも適している。ブランドを象徴する代表的なモデルであり、今季はウィメンズ9色、メンズ3色の豊富なカラーバリエーションで展開される。

「MUMBAI ニット スニーカー」は、「CONDEニットスニーカー」に比べてややボリューム感のあるシルエットが特徴のモデル。ツートンデザインの厚みあるソールを採用し、高いグリップ性とクッション性を備えている。ベージュ、イエロー、グレーの3色展開で、アクティブな印象を与える1足となっている。

同ブランドの新モデルとして発表された「CALGARY スニーカー」は、軽やかさとアクティブさを意識したデザインが特徴。足元に洗練された印象をもたらしながら、環境への配慮も両立させたプロダクトだ。

OCEAN YARNを用いてつくられた「OCEAN TIKA」シリーズのバッグは、軽量でありながら高い耐久性を持ち、海にまつわるカラーリングが印象的なコレクションだ。ビーチの砂浜やサンセットを思わせる配色で、計5型が展開されている。

同アイテムは、渋谷スクランブルスクエアや新宿高島屋などの常設店舗のほか、期間限定のPOPUPストアでも購入可能だ。販売チャネルを通じて、多くの人々が気軽にサステナブルな選択を取り入れられる環境が整いつつある。

【公式】ECOALF(エコアルフ)


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